■ご依頼の背景
小金井市のお客様宅にて、長年大切に育てられてきたチャボヒバ(仕立て物)のお手入れに伺いました。チャボヒバは和風庭園の主役ですが、実は近年の東京の激しい夏に悲鳴を上げています。今回は、見た目の美しさと木の体力を両立させるための特別な調整を行いました。
■作業のポイント:なぜ「強く刈らない」のか?
猛暑による衰弱への配慮 近年の猛暑で、チャボヒバのような針葉樹は非常にストレスを感じています。ここで深くハサミを入れてしまうと、光合成をする葉が足りなくなり、一気に弱ってしまうリスクがあります。
「軽く整える」熟練の技 全体の形を崩さず、飛び出した枝を優しく整える程度に留めました。内側の枯れ葉は丁寧に取り除き、風通しだけを良くすることで、蒸れによる病害虫を防ぎます。
「数年後」を見据えた判断 「サッパリさせてほしい」というご要望もありますが、木の状態を見極め、あえて「切りすぎない」という選択をすることが、大切な庭木を枯らさないためのプロの責任です。
■ビフォー・アフター


■職人のこだわり
写真のような美しい玉仕立てを維持するためには、ただ刈るのではなく、木の「今の声」を聞くことが欠かせません。作業後はお客様へも現在の木のコンディションをしっかりお伝えしました。
(追記アドバイス)
「昔からの管理方法が、今の気候には合わなくなっているケースが増えています。『いつも通り短く』が、木にとっては命取りになることも。私たちが現場で葉の色や芽の勢いを見て、その年に最適な力加減を判断します。」